ANZAI masaru

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'06.11.12

「今日は朝から、髷(まげ)が飛ばされそうなほどの強い木枯らしが吹きすさんでいる。」これは、"初ものがたり"(宮部みゆき著)という時代小説の一文です。今の時代、帽子や洗濯物は飛ばされたとしても、髷が飛ばされそうな感覚を味わうことはできません。にもかかわらず、強風にあおられたら頭頂部がすっと寒くなって後頭部が引っ張られ「やべぇ、恥ずかしいっ!」と髷を押さえる感覚が、妙な現実味を帯びて想像できるのです。前世の記憶?今日東京で木枯らし1号が吹きました。いよいよ冬です。
'06.11.6

早いものでもう11月ですね。今月下旬から1月にかけては、グループ展やら個展やらがございます。まあ小規模なもので、個展も旧作を中心にする予定ですので、今年前半のように、作品制作に追いつめられることはないでしょう。とはいえこの時季になってくると、仕事以外にもなんだかんだと用事が増えてバタバタガタガタと年末に突入していくのが常。できることは早めにやっておかないとと思いつつできないのも常。忘年会の魔の手も忍び寄ります。
'06.10.29

先日、目を覚ますと、私の鼻先でカマキリが息絶えていました。まるで仲良く添寝するかのように私を見つめて…。なんでカマキリ!?どうして潰されもせず、そんな絶妙な位置に…!?映画"ゴッドファーザー"で、目覚めるとベッドの中に馬の首が入れられているという名シーンがありますが、鼻先にカマキリというのも、もしかして何かの脅し!?脅しとしてはかなり小っちゃいと思いますけど、私はどこかのファミリーに狙われているんでしょうか?
'06.10.22

高校生の頃によく利用した食堂に行く機会がありました。何年ぶり?いや何十年ぶり!?学生で賑わっていたはずの昼時でしたが今はガラガラ。パートのおばさん達で喧しかった厨房も、当時は戦力外だったおじいさん唯一人だけです。程よく待たされた末に出てきた定食は、薄くて冷めたカツと人肌に温められたレトルトハンバーグ、申訳程度に添えられた味の付いていないスパゲッティー、さらには煮詰まった味噌汁。学生の舌ですら旨いとは思っていなかったけれど、ここまでひどかったとは…。愕然としながら箸をすすめましたが、その時奇跡は起こりました。なんと懐かしさが味覚を完全に破壊したのです。この不味さがうまいんじゃないか!?という感覚が頭をもたげたが最後、そうだ "D級グルメ" だ "まずうま" だと解釈は迷走。ついにはかなり切ない満足感に包まれての完食でした。腕は変わらないなじいさん。5年経ったらまた来よう。それまで達者で…。
'06.10.16

その日の電車はいつもと様子が違っていました。なにか懐かしい感じがするのです。乗客がまばらなせいか、夕暮れという時間帯のせいか、それとも気分の問題か…。いや!?明るさだ。見回せば蛍光灯が半分程しか灯いていません。しかしこれが不快ではなく、むしろ心地よいのです。乗り馴れた路線の味気ない車両に漂う穏やかで落着いた空気。まるで"いつかの時間"に迷いこんだかのような感覚。このまま乗っていけば"いつかの街"に着いて、"いつかの人達"に会えるんじゃないだろうか…。不似合いに少女じみた想いは車内に置去り、私は"いまの街"を歩くのでした。
'06.10.9

"おやゆびさま"の反響が大きかったので正装させてみました。"おやゆびさま"をご存知ない方は8月28日の項をご覧下さい。気が向いたらまた何か着せるかもしれません。

'06.10.1

昨晩家に帰ると、玄関脇にくわがたを発見。「おっ、珍しいな」と思い、家に入りました。子どもの頃は昆虫が大好きだったので、こんなことがあったなら狂喜乱舞。持ち帰って夜中まで眺めていたでしょう。けれども年を重ね、昆虫への興味は薄れました。着替えながら、なんで家に持ってこなかったんだろう?せめて「ラッキー」とか、ぼそっとでもつぶやいて、薄笑いくらいうかべてもよかったのに。と、自分の無関心をにわかに寂しく思い再びドアを開けた時、そこにもうくわがたの姿はありませんでした。
'06.9.25

絵を描いてお金を貰っていることを時々不思議に思います。絵に限らず、芸能とかスポーツなどというものは不思議な生業です。いい大人が短パン汗だくでボール追いかけ回したり、裸同然の恰好で歌って踊ったり…。でも汗だくどころか砂だらけで、短パンどころか裸同然どころか"まわし"でしかも"ちょんまげ"なのがお相撲さん。まあ相撲はスポーツではなく神事だそうですが…。そういえば、元横綱大乃国がスイーツ紹介本を出版したそうです。大変興味深い。
'06.9.18

秋の夜長は虫の声をBGMにワインと月光浴。慌ただしい日常から解放され、想いはいつか見た光景へと…。冴え渡る月明かりを受け銀色に輝く翼、満点の星空。眼下を漂う雲の遥か下には、さざ波が流星のごとき光を放つ。星雲のように見えていた街の明かりが大きくなるとともに、南国のあたたかく湿った風と花の甘い芳香が機内にまで漂ってくるようだ。まだ聞こえるはずのない虫の声と共に…。いや!?これはいつか見た光景じゃない… 多分 …ジェットストリーム。
'06.9.11

美空ひばりを生きてるうちに見られなかった反省から、"今のうちに見ておかなくちゃいけないものリスト" を作り、こつこつと色んなものを見ています。リストの中身は、ヴェネチア、国府宮はだか祭、森光子の放浪記…他。先日は"美輪明宏音楽会"に行ってきました。皆さんもお薦めの"今のうちに見ておかなくちゃいけないもの"がありましたらお知らせ下さい。昭和歌謡マニアではありませんので誤解のないよう。
'06.9.4

数年前、実家の押入れで発見された絵 "セミ"。制作1972年前後、作者5才頃の作品と思われます。発見当時"セミ"に魅了された私は、会期が迫っていた企画展に迷わず出品。多くのご好評を得ました。本当の"蝉"はかなり長い時間を地中で過ごしますが、"セミ"は"蝉"以上に長い時間を、押入れの片隅で過ごしていたのです。もう夏も終わりですね。
'06.8.28

写真は私の右手親指です。関節のシワが顔のように見えませんか?人面指などと揶揄する愚か者も稀におりますが、私には木彫りの素朴な仏像のような、尊いお顔に見えるので、昔から"おやゆびさま"と呼んでいます。"おやゆびさま"はいつも私を励ましてくれます。そしてかなり羨ましがられます。
'06.8.23

数年ぶりに動物園へ行きました。ぎらぎらと暴力的に照りつける太陽を避け、物陰にうずくまる動物たちはぐったりとして微動だにせず。猿よりはしゃいでいるのは本能と切り離された人間の子どもばかり。体力と判断力を真夏の太陽に焼き尽くされたお父さんお母さんたちは、噴出す汗で化粧ばかりか理性までもが流れ落ちた様子。あちこちから罵り合う声が聞こえてきます。争う気力すらもなくした若いカップルに会話はなく、カンガルーの瞳で見えない故郷の大平原を見つめたまま。こうなれば人間様も男女ではなく雌雄と呼ぶに相応しい広い意味での動物園か。太陽が西に傾き、動物たちがようやく活動し始める頃、人々の疲労と怒りを、それぞれの街、それぞれの家へと吐き出し、動物園の門は閉じられたのでした。あぁ夏休み…
'06.8.17

久しぶりのnotes更新となりました。というのも、ようやく仕事が一段落した矢先、待ってましたとばかりにパソコンが壊れたからなのです。 未だ完全には復旧していませんが、なんとかこのページを更新する程度には回復しました。もともとアナログなほうなので、パソコン依存度の低い生活をしていると思っておりましたが、それでもパソコンのない状況はひじょうに不便なものなんですねえ。修理に出そうにもネットがないと調べづらい。電話でのやりとりは、とても時間がかかる。ついには秋葉原まで出かけたり…

今気付いたのですが、このサイト開設から今日でちょうど1年です。色んなことが起ころうとこれからもコツコツ更新していきますので、どうぞよろしくお願いします。
'06.8.1

白瀧呉服店とprospectでの展示が終了しました。お越しいただいた皆さま、本当にどうもありがとうございました。ずいぶん長々と、色んなところで展示をしてきましたが、ようやく一段落です。informationnページにも書きましたが、近い内に展示会場の画像をUPしますので、会場に来られなかった皆さまは、ぜひそちらをお楽しみにして下さい。